住宅ローン時の団体信用生命保険【団信】は無しでいいのかをご紹介しています。
住宅ローンを組むにあたって、必ず出てくる話の一つが団体信用生命保険【団信】
団信は不要、なしでいいのではないか?無駄な費用は払わない方がいい?
そんな皆様の団信への関心を私自身の体験からご紹介していこうと思います。
住宅ローンの団体信用生命保険【団信】とはどんな保証なの?
住宅ローンを使う際に出てくる団体信用生命保険、通称団信についてご紹介していこうと思います。
団信とは、審査を必要とする内容であり、保険料を収めた上での万が一の健康被害になった際に適応する為の保険。
ただし、団信という響きはいいですが、カバーできる内容って皆様ご存知ですか?
多くの場合、○大疾病に掛かった状態であり、就業不能に陥った場合に適応する為の保険。
しかし、よく考えてください。
この○大疾病にかかるリスクを最大限心配したほうがいいのは、50代以降。
住宅ローンを利用する方の多くは、20代30代40代。
10年以上先の健康被害のための保険を今決めるべき事項となっているのです。
私は、団信を掛けるくらいなら、繰り上げ返済を頑張って、利子を減らす方が利口だと思います。
では金利上乗せについて、私が思う「住宅ローンに団信は不要」と考える理由としてご紹介していきましょう。
住宅ローンに団信は不要だと思う根拠1 金利上乗せ
団信が不要だと思う根拠の1つ目は、団信を金利上乗せにする銀行が多いこと
先ほど伝えたとおり、8大疾病保障付きの場合でも8大と称される疾病にかかる割合は非常に少ないケースがほとんど。
そのために、0.1~0.3%金利を上乗せするのは、払う金額が大きくなるだけです。
例 2500万円の借り入れを保証料なし 融資手数料なし、ボーナスなしで年0.75%で借りる場合
月々 67960円
しかし、これに対し、金利上乗せ方式を取ると以下のようになります。
0.1%上乗せ 68837円
0.2%上乗せ 69990円
0.3%上乗せ 71155円
1回の支払いではそんなに大きな差に見えませんが、これを1年、35年としていくと
0.1%上乗せ1年での差額 10524円 35年なら 368340円
0.2%上乗せ1年での差額 24360円 35年なら 852600円
0.3%上乗せ1年での差額 38340円 35年なら 1341900円
特に0.2%0.3%の差額は大きい事がわかって頂けると思います。
これだけの金額をかけて保証を受ける可能性の少ない内容への投資をするなら、繰り上げ返済に回す方がよほど賢い選択だと私は思います。
住宅ローンに団信は不要だと思う根拠2 保証対象のハードルが高い
8大疾病保障というと、聞こえはいいのですが、実際8大疾病がどの程度のリスクなのか見ていきましょう。
1.ガン
ガンの対象となるのは、上皮内癌などを除いたがんと診断された場合
ガン死亡率から見るリスクデータ
特に65歳以上で徐々に上がって行きますよね。
しかし、65歳での住宅ローン残債を抱えるつもりは多くの方にはないはず。
がんは、診断をくだされた時となっていますが、発見は遅い事も多いので、実際いつ診断がかかるかは、その方の通院と診断のタイミング次第。
働き盛りでは、なかなか病院に行くケースも少ないですよね。
発見が遅れる原因のひとつは、通院が遅れる事。
しかし、そうは言っても会社を休んでまで病院に行く深刻な事態と認識する方は少ないハズ。
ですから、診断をあてにするのもなかなか難しいのが、会社員の辛いところですよね。
8大疾病保証のガン以外の病気は、ぐっとハードルが上がるのです。
2.8大疾病ガンを除く病気は、「就業不能状態」が対象
住宅ローンの団信が保障する状態が、ガンを除く部分については、多くが「就業不能状態」と条件つけをしていること。
就業不能状態とは、本人の経験、能力に応じたいかなる業務にもまったく従事出来ない状態
しかし、「就労不能状態」の基準は、第三者となる医師からの診断が必要。
ということは、「自分が働く意思が無い」というだけでは保証対象にならないということ。
これは当たり前ですよね。
医師が、「就労不能状態」ほどの重い症状と状態であるという診断があってはじめて成立するのなら、受け取れる可能性が著しく下がるのです。
以上の内容から、生命保険によくある「かけすて」に近い団信への投資は私はお勧めできません。
実際、私自身も団信には加入していません。
自らの生命保険は、別で加入して対応しています。
生命保険は、「満額支払い後は利子がついていく」形にしています。
この方が、いざという時の準備には有効だと思います。
皆様もよく住宅ローンの団信については、加入するかしないかよく考えてみてください。
この他、住宅ローンの悩みと対策法をご紹介していますので、ぜひ併せて参考にしてみて下さい。